今回話題になっている暫定税率とは、本来の税率(1リットルあたり28.7円)に上乗せされている25.1円を含めた税率をいいます。
政府・与党は、この暫定税率の根拠となっている租税特別措置法に定める暫定税率の期間をさらに10年間延長する改正案を平成20年度予算案と共に成立させようとしていますが、このことについて僭越ながら消費者の立場から意見を書いてみたいと思います。
まず、「暫定税率」の考え方ですが、揮発油税法と地方道路税法に本則税率を明記していながら別の法律で全く別の税率を定める事の意味が分かりません。道路整備のために5年間の時限で文字通り「暫定的」に特措法で税率を定めたもののようですが、暫定税率が定められてからもう30年以上も立っているにもかかわらず、この特措法の延長や税率の変更でいまだに「暫定税率」が適用されています。本当に税収が必要であれば「暫定」ではなく揮発油税法と地方道路税法を改正して本則税率として課税すべきだと思います。
次に税率ですが、このガソリン税を最終的に負担するのは自動車のユーザーですが、例えば公共交通機関が整備された大都市圏の市民と、生活の足として自家用車が欠かせない「田舎」に住む市民では、ガソリンへの依存度は大きな違いがあると思います。全国一律ではなく、鉄道やバスなどの公共交通機関が未整備の地域は税負担を軽減できるような措置を希望します。沖縄県のガソリン税は政令で現在の暫定税率より7円軽減されています。1972年にアメリカから返還された時の経過措置が段階的に続いているものと思われますが、一国二制度が現に存在しており、地域別税率の導入は考え方としては有りなのではないかと思います。
税率の軽減の話になると、環境問題と道路特定財源がセットで論じられますが、本気で環境を論じるのであれば、別途「環境税」として課税すればいいだけで、道路特定財源にしても、戦後の復興期から高度成長期に道路整備財源の確保を目的に創設された「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」がその始まりで、国家予算の中に道路整備特別会計が設けられていますが、戦後復興期や高度成長時代と現在とでは、国家の仕事全体に占める道路整備事業の位置づけが明らかに変化しており、福祉予算や国防予算と同様に一般会計の中で予算を立てれば済む話だと思います。
単に「ガソリンが高いから安くしろ」ではなく、納得のいく課税方法にして欲しいと思います。



