2008年02月06日

オール電化住宅と地球環境

 電気以外のエネルギーを全く使わず、台所のコンロや給湯、暖房まですべての熱源に電気を使用するオール電化住宅もすっかり一般的になり、私のまわりでも新築やリフォームを機にオール電化住宅にする人が増えてきました。「オール電化は家の中で火を燃やさないので安全でクリーン、環境にもやさしく光熱費もお得!」と、まるでオール電化住宅に住まない人は高い光熱費を払った上に二酸化炭素をまき散らしている愚か者のようにもとれるテレビCMや住宅メーカーの広告を毎日目にします。

 でもオール電化って本当にそんなに素晴らしいのでしょうか?

 まず電気の効率性について考えてみましょう。電気は言うまでもなく火力や水力、原子力などを利用して発電所で電気を発生させ、送電線によって各家庭に送られます。例えば総発電量の約6割を占める火力発電を例に取ると、一般的な発電効率は39.98%とされています。100のエネルギーをもつ石炭や石油、天然ガスを燃やして得られる電気エネルギーは約40%。さらに発電所から各家庭に送電されるまでにロスされる送電ロスは約5%となっており、トータルでの効率は40×0.05=38%となります。(「財団法人エネルギー総合工学研究所」のサイトから)

 つまり、100の燃料を電気に変えると38しか使えないということになります。だから電気はとても贅沢で貴重なエネルギーだといえると思います。
 さて、この贅沢な電気エネルギーを照明や動力にかえるところまではまだ納得できますが、暖房に使ったりお湯を沸かしたりと、もう一度熱にかえて使うというのが私には無駄に思えてなりません。熱から電気にかえてまた熱にかえる、これはまるでうどんを買ってきて、うどんから小麦粉を造り出すような作業に思えます。
 
 今年の1月の地元地方紙に、「日本、先進国で最下位 石炭発電依存が低評価」という記事が載りました。世界銀行が、各国の温暖化防止対策の進捗率を評価した記事ですが、日本の電力会社が低コストの電力を作るために、CO2排出量の大きい石炭火力発電の量が増えている現状を指摘した記事でした。
(ウェブ上では中日新聞のサイトに同様の記事が残っています。)

 国内のエネルギー市場は自由化の拡大により、消費者はより安いエネルギーを自由に選択できるようになりました。しかし、資源のない日本が経済性ばかりを優先させ、電気という貴重なエネルギーを大量生産によって大安売りしているように感じます。
 環境政策や総合的なエネルギー政策に基づく適正な規制をかけないと、日本は「エコ」でなく「エゴ」な国として世界の笑いものになってしまいます。
posted by 清流 at 23:25| Comment(1) | TrackBack(3) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
電気エネルギーの場合、貯蔵の問題なんですよね。

原発はひんぱんに出力調整できないから、「最大需要」に合わせたら、「それ以外」が無駄になる。

余剰電力を、別の形にして需要にあわせたら、当然、ロスが生まれるので、無理やり需要を作って、夜中に売ってしまいたい。
深夜電力のダンピングしても、電力会社自らが蓄電するより投資はいらない。

「揚水発電ダム」なんてのは、
電力でモーターを回して水をくみ上げて、
その水で発電機を回す、という設備。

自動車に関して言えば、石油で車のエンジンを回すより、石油で発電機を回した電力で車を動かすほうが効率がいいそうで。
(発進時のエネルギーを減速時に取り戻すことができるから)
Posted by ×第二迷信 at 2008年02月13日 22:56
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